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全青司みやぎ全国研修会・第5分科会 法教育の歩む「みち」 2009年9月26日開催

全青司みやぎ全国研修会分科会会場風景写真 担当:宮城県青年司法書士会
全国青年司法書士協議会みやぎ全国研修会・第5分科会
〜法教育の歩む「みち」 の企画を後援しました。


日時:2009年9月26日(土) 午後3時30分〜6時
会場:仙台国際センター 

分科会の内容及び登壇者等(敬称略) / 発言要旨

第1部 講演「法教育の現状と今後の動向」
 橋本康弘(福井大学教育地域学部准教授)
第2部 報告およびパネルディスカッション
  1.授業実践報告「狙われた消費者〜中学校3年生社会科(公民)」
    吉田康昭(中学校教諭)
  2.司法書士の活動報告
    伊見真希(日司連法教育推進委員会副委員長・当ネットワーク会員)
 助言:橋本康弘
司会:草野哲也(宮城県青年司法書士会会長・当ネットワーク会員)

■発言要旨■
第1部 講演「法教育の現状と今後の動向」 (PDF 471KB)
第2部 前半 報告  (PDF 395KB)
  1.授業実践報告「狙われた消費者〜中学校3年生社会科(公民)」
  2.司法書士の活動報告 
第2部 後半 パネルディスカッション (PDF 392KB) 

分科会レポート

icon 講演「法教育の現状と今後の動向」
 橋本准教授(社会科教育学)による講演は、今般改訂内容が告示された小・中・高等学校の学習指導要領(特に社会科)の中で、法に関する教育の扱いがどのように変わり、法教育がどのように位置づけられたのかという点についての詳細な解説が中心でした。法教育の3つの特徴である「価値・原則の理解の重視」「法的な思考方法」「法的な参加」は、社会科の学習で重視されることになった「社会参画に関する学習」「基礎的・基本的な知識、概念の習得」「言語活動(情報を読み取り、解釈し、説明し、自らの考えを論述する学習活動)の充実」とも合致するとの説明もありました。
 今後の動向・課題として、教育現場では、新学習指導要領に対応した教材・指導案の開発が真っ先に求められている、とのことです。また、この教材・指導案開発にあたっては、「公正」「正義」とは何かを判断でき、考察できるようなものが必要だとの指摘もありました。危ない契約だから気をつけようという注意喚起に止まらず、この契約を維持することは「公正」なのか、この制度を放置することは「正義」なのか、といった考察ができるような現場の事例を教材化することが求められていると感じました。
icon 授業実践報告「狙われた消費者〜中学校3年生社会科(公民)」
 吉田康昭教諭の実践報告は、中学校3年社会科公民的分野の「私たちの生活と経済」という中単元で取り組まれた授業についてです。
 事前授業で、「ねらわれた消費者」の6つの事例として、「サラ金返済不能」「借金の保証人になって返済不能」「ネガティブオプション」「かたり商法」「催眠商法」「欠陥商品とPL法」という被害例を示した授業をし、次の時間に宮城県司法書士会の司法書士さんが来るから、相談者役を決めて、みんなの代表で相談をしてもらおう、という授業をされたそうです。司法書士との協働授業である当日の授業では、教壇に相談スペースをつくり、生徒さんが相談者になっての相談再現をし、司法書士講師が即答する場面を次々と見せ、その後、自分たちの予想と司法書士の回答とを比較して、解決策として分かったことをまとめて発表するという授業をされたとのことです。
 相談者が専門家に出会う場面を疑似体験させる手法は、一般市民の司法参画への入り口である「相談」の場面を具体的に示すこと、社会にある様々な社会資源としての「相談のチャンネル」の存在を伝えることができる点において、優れた実践であったと思います。「困ったことがあったら相談して」で止めていた法律講座ですが、実は、「相談窓口に行く力」「相談をする力」を育てるという視点も、法教育では重要だということを示唆する実践であると感じました。 
(以上文責・小牧美江)

icon 「司法書士法教育ネットワークの気まぐれ交流会」にお集まりいただいたみなさん。ありがとうございました。